皆さんの中で、アトピーの症状に悩まされる人は多いかと思います。
皮膚がかゆくなると、にっちもさっちもいきません。
そんなアトピーに対する薬として、「タクロリムス軟膏」という薬が人気でした。
ただそのタクロリムス軟膏ですが、「販売中止?」といった噂がささやかれています。
なぜ、タクロリムス軟膏は販売中止になってしまったのか?
この記事ではタクロリムス軟膏について、
・タクロリムス軟膏が販売中止した理由は?
・タクロリムス軟膏と似ている薬はある?
についてまとめてきました。
タクロリムス軟膏は、アトピー性皮膚炎の治療に使われる皮膚のはれや赤くなる症状を抑える薬です。
タクロリムス軟膏が販売中止になった理由は、皮膚の免疫力を下げる副作用があったり、長年の使用でがん発生リスクを完全に否定できないことなどです。
タクロリムス軟膏と似ている薬には、「コレクチム軟膏」や「モイゼルト軟膏」などがあります。
医師会のホームページや各種口コミ、質問サイトなどの情報に基づきまとめてきましたので、アトピーに悩んでいる方やタクロリムス軟膏に興味がある方はぜひ続きをご覧ください。
タクロリムス軟膏とは?特徴は?
【追記】
Q、アトピー性”皮膚炎”なんだし、効能・効果に皮膚炎があるから問題ないのでは?A、ややこしいが市販薬として販売されているステロイドの効能・効果にアトピー性皮膚炎は含まれないと認識して下さい
ちなみに医療用ではタクロリムス軟膏など効能がアトピー性皮膚炎のみの薬もあるんだぜ! pic.twitter.com/bI31IXwNPU
— ミナト@薬剤師??の知識発信 (@mina45mina11) June 27, 2023
アトピー対策の薬として人気のタクロリムス軟膏。
では、そもそもタクロリムス軟膏とはどんな薬なのでしょうか?
作用
まず、タクロリムス軟膏を使用すると、皮膚の免疫の働きを低下させます。
そうすると炎症が一時的に収まり、症状が改善します。
病気そのもの原因を取り除くわけではないですが、腫れた皮膚をかくことで症状の悪化を防ぐ意味合いがあります。
皮膚が薄い場所ほど効果があり、顔や首などに特に効果が表れます。
特徴
タクロリムス軟膏は免疫抑制外用薬です。
有効成分はその名の通りタクロリムスで、大人用と濃度の薄い子供用タイプがあります。
アトピーに対する薬として、ステロイドとともに広く使用されていた薬です。
ステロイドと異なり、皮膚の防御機能を損なうことがありません。
と、以上がタクロリムス軟膏の作用や特徴です。
タクロリムス軟膏は、アトピー性皮膚炎に使用される薬として長年使われてきました。
タクロリムス軟膏が売ってないけど販売中止?理由は?
タクロリムス軟膏の副作用キツイ、、
目が焼けるように熱いんだけど(泣)#タクロリムス軟膏#副作用#薬#薬の副作用#ほてり pic.twitter.com/QUxscRivP9— あぼ (@kanoko_ichigo) September 12, 2023
タクロリムス軟膏は現在販売中止されています。
なぜ、販売中止となったのか?
その明確な理由は定かではありませんが、いくつか推測可能なものはいくつかあるので紹介していきます。
副作用
タクロリムス軟膏にはいくつか副作用があります。
・皮膚感染症のリスク
・ニキビや皮膚の乾燥、かぶれ
上記の内、特に多いのは皮膚の刺激感です。
タクロリムス軟膏を使用すると半分以上の方が、ヒリヒリ感やかゆみなどの副作用が表われます。
また、皮膚感染症のリスクもあります。
もともとタクロリムスが皮膚の免疫力を下げる作用があるため、それによって皮膚の抵抗力が落ち、細菌やウイルスに感染しやすくなってしまうというわけです。
ただし、多くの薬には多かれ少なかれ副作用が存在します。
そのため、これら副作用のみが原因でタクロリムス軟膏が販売中止になったとは必ずしも言えません。
発がん性リスク
タクロリムス軟膏には、発がん性リスクがあるとされています。
あくまでマウスによる実験結果ですが、タクロリムス軟膏を使用すると血中濃度が高くなり、リンパ腫や皮膚がんが起こったという例が報告されています。
この実験結果によって、幼い子供に使用する際には上記の情報を伝えたうえで使用するように通達が出されました。
ただ、あくまでもそういった可能性があるという話であり、タクロリムス軟膏を長期間使用し続けたり、使っても効果がないのに使い続けるなどをしなけらば、そのリスクはないとされています。
と、以上がタクロリムス軟膏が販売中止になったと理由です。
あくまでも推測のものですが、上記のような理由で販売中止になったかと思われます。
タクロリムス軟膏の代替品や類似品を紹介
タクロリムス軟膏は販売中止になっており、在庫分がなくなり次第入手は困難になります。
タクロリムス軟膏は手に入りにくいですが、似たような薬がいくつかあるので紹介していきます。
コレクチム軟膏
外用ヤヌスキナーゼ阻害剤と呼ばれる塗り薬です。
タクロリムス軟膏とは異なる作用でアトピーの症状を抑えます。
「サイトカイン」という物質が使われています。
モイゼルト軟膏
国内初の外用ホスホジエステラーゼ4阻害剤です。
ホスホジエステラーゼ4を選択的に阻害でき、炎症や抗炎症の発現を調整します。
と、以上がタクロリムス軟膏と似ている薬です。
ただ、実際に薬を使用する時には、医師の診断に従って使用してください。
まとめ
アトピーの薬として人気のタクロリムス軟膏についてまとめてきました。
・タクロリムス軟膏が販売中止になった理由は定かではないが、副作用や発がん性リスクなどが関係していると推測される
・タクロリムス軟膏と似ている薬には、コレクチム軟膏やモイゼルト軟膏などがある
アトピーは悩ましい病気ですが、タクロリムス軟膏はそれに対する人気の薬だったようです。
今では販売中止になってしまったようですが、薬である以上少なからずリスクがあるのは仕方のないことでしょう。
タクロリムス軟膏と似ている薬もいくつかあり、代用して使用することもできそうです。
では、ここまでご覧いただきありがとうございました。